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大腸ポリープ切除で大腸がんを予防しましょう:令和7年度の大腸内視鏡検査の実施状況
2026.07.15

大腸ポリープのイメージ

大腸がんは、日本で増加しているがんの一つです。その多くは、大腸ポリープ(腺腫)が長い年月をかけて大きくなり、がんへ進行すると考えられています。

そのため、大腸内視鏡検査でポリープを発見した場合には、病変の大きさや形、部位などを総合的に評価し、切除が適切と判断されるものについては内視鏡的切除を行うことで、大腸がんの予防につながることが期待されています。

当院では、安全に日帰りで切除できると判断したポリープについては、検査と同日に切除を行う場合があります。一方で、大きな病変やがんが疑われる病変など、安全性や治療方針を慎重に検討すべきケースでは、その場で切除を行わず、専門医療機関への紹介や、あらためて治療日を設定することがあります。

コールドスネアポリペクトミー(CSP)
比較的小さなポリープには、コールドスネアポリペクトミー(Cold Snare Polypectomy:CSP)を用いることがあります。

この方法は電気メスを使用せずに切除するため、組織への熱損傷が少なく、偶発症のリスクを抑えながら治療できる方法として広く普及しています。特にサイズの小さな腺腫性ポリープに対する標準的な治療法の一つとなっています。

内視鏡的粘膜切除術(EMR)
やや大きなポリープや、CSPでは切除が難しい病変には、内視鏡的粘膜切除術(Endoscopic Mucosal Resection:EMR)を行います。

EMRでは、病変の下に薬液を注入して粘膜を持ち上げたうえで電気スネアを用いて切除します。

病変の性状に応じて適切な切除方法を選択することで、安全性と確実性の両立を目指しています。

安全を第一に考えた治療を

すべてのポリープが日帰り切除の対象となるわけではありません。病変の大きさや形態、部位、内視鏡所見などを総合的に評価し、安全な治療が難しいと判断した場合には、より専門的な治療が可能な医療機関をご紹介しています。

当院では、「切除すること」だけを目的とするのではなく、「患者さんにとって最も安全で適切な治療を選択すること」を大切にしています。

大腸がんは、適切な検査と治療によって予防が期待できる病気です。便潜血検査で陽性となった方や、40歳を過ぎて一度も大腸内視鏡検査を受けたことがない方は、ぜひお気軽にご相談ください。

令和7年度の大腸内視鏡検査の実施状況

昨年度の当院の大腸内視鏡実施状況に関してご報告します。当院で大腸内視鏡検査を受けられる患者さまの参考になれば幸いです。

実施した数
令和7年度 213人
令和6年度 200人
令和5年度 178人
実施した大腸内視鏡検査の詳細
全大腸内視鏡検査 126人(59%)
鎮静剤を使用した(眠ってする)全大腸内視鏡検査 77人(36%)
S状結腸内視鏡 * 10人(5%)

* 肛門からS状結腸まで観察する内視鏡検査です。(全大腸内視鏡は肛門からさらに奥の盲腸まで観察します。)血便で来院された場合に前処置をせずに行います。血便の原因や緊急性の評価に役立ちます。

主な検査の目的
血便の原因を調べるため 43人(20%)
腹痛、下痢、便秘などの症状の原因を調べるため 43人(20%)
前回の大腸カメラで指摘された病変の経過観察のため 20人(9%)
健康診断(便潜血反応など)で異常を指摘されたため 78人(37%)
診断した大腸の病気で特筆すべきもの
進行大腸がん 3人
早期大腸がん 2人
大腸ポリープ 65人
潰瘍性大腸炎 3人
虚血性腸炎 5人
転移性大腸がん 1人
大腸ポリープの転帰
当院でポリープを治療切除 19人
高次医療機関にポリープの治療を依頼 ** 7人
経過観察 39人

** 連携紹介医療機関:仙台医療センター(2人)、東北医科薬科大学病院(2人)、仙台市立病院(2人)、東北大学病院(1人)