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令和4年度 当院における大腸内視検査(大腸カメラ)の実施状況
2023.06.13

仙台で大腸内視鏡検査はまつだクリニック

昨年度の当院の大腸内視鏡実施状況に関してご報告します。当院で大腸内視鏡検査を受けられる患者さまの参考になれば幸いです。

・実施した数

令和4年度 202人
令和3年度 184人
令和2年度 156人

 

・実施した大腸内視鏡の詳細

全大腸内視鏡検査 108人(53%)
鎮静剤を使用した(眠ってする)全大腸内視鏡検査 70人(34%)
S状結腸内視鏡 ※ 24人(12%)

 

・主な検査の目的

血便の原因を調べるため 39人(19%)
腹痛、下痢、便秘などの症状の原因を調べるため 41人(20%)
前回の大腸カメラで指摘された病変の経過観察のため 25人(12%)
健康診断(便潜血反応など)で異常を指摘されたため 75人(37%)

 

・診断した大腸の病気で特筆すべきもの

進行大腸癌 2人
大腸ポリープ 70人
潰瘍性大腸炎 3人
虚血性腸炎 9人
神経内分泌腫瘍 1人
カンピロバクター腸炎 1人
放射線腸炎 1人

・大腸ポリープの転帰

当院でポリープを治療切除 11人
高次医療機関にポリープの診断治療を依頼 13人
経過観察 46人

≪総括≫

平成4年度、大腸内視鏡検査を行う目的として最も割合が多いのは、健康診断で行った便潜血反応陽性の原因を調べるためでした。この傾向は数年来変わりありません。

また、ガイドラインにおいても、便潜血反応陽性は大腸内視鏡の絶対適応です。その中で、昨年度は2例の進行大腸癌を発見しました(2人/75人)。
便潜血反応は、食事の制限は不要、苦痛もなく、費用も安価、大腸がんによる死亡率低下のエビデンスもあり、大腸がん検診の方法として広く普及しています。
しかしながら、残念なことに本邦では陽性者の3割が精密検査を行わず放置されているといわれています。健康診断で便潜血反応が陽性であった場合は必ず大腸内視鏡検査を受けましょう。

昨年度、直腸の神経内分泌腫瘍を診断しました。神経内分泌腫瘍は神経内分泌細胞(ホルモンを産生する細胞)からできる腫瘍の総称であり、以前はカルチノイド腫瘍とも言われていました。その発生頻度は年間で新規患者数が10万人あたり3~5人であり、比較的稀な腫瘍です。
その多くは膵臓と消化管(特に直腸)に発生します。消化管に発生した場合は、稀に腫瘍からの出血で発見される場合がありますが、多くは無症状で内視鏡で偶然発見されます。内視鏡では黄白色の表面滑らかな隆起として見つかり、稀な腫瘍ではありますが特徴的な所見であり、経験のある専門医であるならば診断には苦慮しないと思います。
治療方針は通常の大腸癌と同様です。腫瘍が大きな場合は手術で摘出を行います。転移をみとめた場合は集学的な治療を行います。今回のケースでは幸い早期発見ができたため、高次医療機関へ紹介し内視鏡治療で完治することができました。

※S状結腸内視鏡検査については、「令和3年度 当院における大腸内視検査(大腸カメラ)の実施状況」をご参照ください。