聴力検査装置「オージオメーター」を導入いたしました。
2020.04.10
聴力を測定する装置である多機能オージオメーターを導入しました。これにより当院では労働安全衛生法で定められている「雇い入れ時の健康診断」「定期健康診断」など幅広い健康診断に対応できるようなりました。
各種健康診断を希望される方は電話もしくは直接受付にてご相談ください。
難病指定医について
2018.12.03
当院は消化器疾患領域の難病指定医療機関に認定されています。難病指定医なんて聞いたことがないと言われる方が多いと思いますので、少し難病指定医の役割についてお話ししたいと思います。
まず「難病」という言葉はいつ頃から用いられるようになったのでしょうか?人は皆いつか病気になってしまいます。科学の未発達時代には多くの病気が克服できなかったと思います。「不治の病」の定義はその時代の医療や社会の事情により変わるものです。国が初めて「難病」を認識し対策を講じたのは、スモン(亜急性脊髄神経症)という病気だったそうです。昭和30年頃に流行した下半身の麻痺や視力障害をきたす原因不明の病気でした。患者の多い地域の地名から「釧路病」とも言われ、当初はその地域に土着するウィルスが原因の風土病ではないかと考えられていました。しかし、患者数の増加に伴い国はこの原因不明の病気に対し早急に研究班を設立し、大規模な疫学調査を行い、「キノホルム」という整腸剤が原因であることを突き止めました。キノホルムの発売が中止されてから患者は激減したそうです。この経験から我が国は、例え難病と言われている病気であっても、国家の総力を結集し研究を行えば、その原因が解明されるかもしれないという教訓を得ました。国は昭和47年に難病対策要綱を策定し、難治性肝疾患をはじめ8疾患を研究対象として選定し、そのうち4疾患を医療費の助成対象としました。その後、約半世紀が経過し社会保障制度の変化、患者数の増加、予算確保などの荒波に揉まれながらも、平成30年には331疾患が指定難病となっています。
難病指定医の役割は2つあります。一つは患者様が難病にかかっていること及びその病気の程度を診断し、証明書を作成することです。これは、難病の疫学調査や医療費助成の診断書として利用されます。もう一つは患者様に対して、難病に関する情報を提供することです。よって、指定医には、対象となる難病の診断・治療に5年以上の経験もしくは専門医資格が必要です。私の場合は、仙台医療センターや東北大学病院で7年間、難治性肝疾患診療のトレーニングを受け、消化器病専門医、肝臓専門医の資格取得後、平成20年に難病指定医(消化器領域)の認定を受けました。
難病というと「希少な疾患」というイメージを持つかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。肝臓専門医は、自己免疫性肝炎や原発性胆汁性肝硬変(原発性胆汁性胆管炎)といった指定難病は比較的よく遭遇する病気です。私は平成20年から27年まで青森県の八戸市立市民病院(医療圏30万人の地方中核病院)に勤務していました。勤務当初はその地域では唯一の肝臓専門医でした。この7年間に、私は肝生検で28人の原発性胆汁性肝硬変、34人の自己免疫性肝炎の患者様の確定診断を行いました。原発性胆汁性肝硬変には、抗ミトコンドリア抗体という血液検査で分かる強力な診断マーカーがあるため、肝生検を行わないで診断ができる場合があります。また、ご高齢の患者様や状態の悪い患者様は肝生検ができません。診断確定後に他医から引き継いだ患者様もおり、実際診療にあたった患者様は110人くらいにのぼります。
原発性胆汁性肝硬変は国の疫学調査で分かっている患者数だけでも約2万人です。調査に参加してない患者様もいるので、実際にはもっと多く罹患しているはずです。自己免疫性肝炎は、最近やっと疫学調査の対象となったため現在患者数は不明ですが、国は1万人程度を想定しているようです。よって、原発性胆汁性肝硬変や自己免疫性肝炎といった指定難病は決して「稀な」な病気ではないのです。
難病というと「不治の病」=(イコール)「死」を連想するかもしれません。しかし、必ずしもそうではありません。例えば、原発性胆汁性肝硬変では、ウルソデオキシコール酸という安価で安全性の高い薬の内服でほとんどの患者様は病状が安定します。病気が進行して症状が出現するのは10人に1人です。その中で、肝臓が全く機能しなくなるまで進行し、肝移植の考慮にまで至るのは10人に1人と言われています。自己免疫性肝炎の場合も免疫を調整する薬で安定する患者様が多いです。軽症例では、前述のウルソデオキシコール酸のみでコントロールできる場合もあります。残念ながら、どちらの病気も現時点で「完治」というのは難しいですが、早期に診断し、きっちりと治療を行えば、ほとんどの患者様が健康な人と変わらない生活を送ることができるのです。
難病指定医は、長い航海の「水先案内人」のようなものです。病気に関する知識と経験を生かし、様々な不安を抱える指定難病の患者様が平穏な日常を過ごせるよう導くのが我々の仕事です。いつか病気が克服される日が来ると信じて、患者様と日々向き合っていきます。
糖尿病の即日診断!微量の採血ですぐに結果が分かります。
2018.11.20
角田記念まつだクリニック内科・消化器内科では、糖尿病の迅速診断装置(迅速グリコヘモグロビン・血糖分析装置)を導入しました。
- 糖尿病の診断や治療方針の指標となる血糖・HbA1C(ヘモグロビンA1C)を速やかに(約5分程度)院内で測定できるようになりました。
- 採血には専用器具を用います。通常の静脈採血で使用する針よりも、極めて細い針を使用しますので、採血に伴う苦痛は軽減されると思います。ごく微量の採血量(1マイクロリットル≒米粒の半分程度の血液)で測定できます。
糖尿病は自覚症状がほとんどないまま進行していることが多いので、少しでも気になることがある場合、自分は大丈夫かな・・・?と心配になった場合には検査にいらしてください。
胃内視鏡検査(胃カメラ検査)のご予約について
2018.11.12
胃内視鏡検査(胃カメラ検査)は、日曜・祝日を除き、毎日実施しております。確認事項や前処置薬の処方・説明がありますので、事前に受診をお願いしております。検査の予約は電話でも可能です。
大腸内視鏡検査(大腸カメラ検査)のご予約について
2018.11.11
大腸内視鏡検査(大腸カメラ検査)は、水曜・日曜・祝日を除き、毎日実施しております。確認事項や前処置薬の処方・説明がありますので、事前に受診をお願いしております。検査の予約は電話でも可能です。
夏バテ予防は「胃腸のケア」がポイント
2018.07.26
連日、厳しい暑さが続きますね。この季節になると「食欲がでない」「胃もたれ」「下痢をする」「頭痛がする」「体がだるい」などといった不調を訴えて来院する患者様が増えます。
このような夏の時期に見られる慢性疲労を総称して「夏バテ」といいます。特に代表的な症状は胃腸障害です。
では何故このような症状が出るのでしょうか?通常、人間の体は自律神経(交感神経と副交感神経)が、気温の上昇に応じて血管をひろげて汗とともに熱を逃がし、気温の低下に合わせて血管を縮めて熱を保つことで体温を一定に調節しています。ところが夏の暑さや冷房などの影響で自律神経がオーバーワークになると、体温調節のバランスが乱れて体の随所にさまざまな不調を引き起こすのです。胃の場合は交感神経が強く働くことで血管が収縮して血流量が減り、胃の蠕動運動の低下や胃酸・胃粘液の分泌減少をもたらします。そのため胃の働きが全体的に低下し、食欲不振や胃もたれといった症状を引き起こします。
ではこのような夏バテを予防するにはどうしたら良いのでしょうか?暑い日の食事は、ついつい冷たいものやさっぱりしたものだけで済ませてしまいがちです。しかし、これでは夏バテを乗り切ることはできません。たとえ暑い日でも栄養をしっかり摂ることが大切です。
例えば、香辛料は胃の働きを良くし、消化を助けると言われています。また、お酢などの酸味は唾液や胃酸の分泌を促し、食欲を増進させると言われます。ですから、夏の食事ではこれらを上手に使用するのが良いでしょう。しかしながら、弱りすぎた胃腸では、香辛料やお酢が逆に負担になってしまうこともあります。そのような時は、胃粘液を分泌させる薬、胃酸の過剰分泌抑え胃を修復させる薬、胃の運動機能を高める薬などで、疲れた胃を少し助けてあげるのもいいかもしれません。また、夏バテ予防のポイントは胃腸にあるという考え方は東洋医学でも同様であり、胃腸の機能を高める漢方を用いることもあります。「補中益気湯」「清暑益気湯」「六君子湯」などといった漢方薬もおすすめです。
「胃腸のケア」をきっちり行い、この厳しい夏を乗りきりましょう。
ホームページが完成しました!
2018.07.03
この度、角田記念まつだクリニック内科・消化器内科のホームページをOPENいたしました。急な休診や診療時間の変更に関しても、ホームページで事前にお知らせいたしますので、ご来院の際にご確認頂きますようお願い致します。
また、地域の皆様の健康サポートの1つとして、呼びかけやコラムなども更新して参りますので是非ご覧ください。